池波正太郎 『鬼平犯科帳 2 』

第2巻は「蛇の眼」から「埋蔵金千両」の7編で昭和43年8月号から昭和44年3月号までの作品が入っています。
「悪を知らぬ者に悪を取り締まれるか!」 。「人間というやつ、遊びながらはたらくいきものさ。善事をおこないつつ、知らぬうちに悪事をやってのける。悪事をはたらきつつ、知らず識らず善事をたのしむ。これが人間だわさ」この言葉が、凄い印象に残っています。 「妖盗葵小僧」、「蛇の平十郎」では、情け容赦なく取り締まる鬼平も、「女掏摸お富」の様に、厳しいながらも情を見せる鬼平の魅力に、酔いしれます。
2巻の第1話「蛇の目」は鬼平と大盗・蛇の平十郎の対決を描いた話ですが、最初の二人が偶然そば屋で擦れ違う戦々恐々とシーンでも、その直前には天麩羅そばのことが語られ、思わず涎が零れます。ちょっと小腹が空いてたりすると、何かしらお腹に入れたくて堪らなく。
一時帰国では片付けに忙しくて、それにテレビの再放送がたまらなく見てしまい、読書の時間など無かったです。やっと完読。

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